常識を疑う ~ 正社員って本当に安定しているの?(1/2)

日本では正社員が安定していると

考えられているのですが、本当に

そうなの?と考えているので

その内容を簡単に書き出したいと

思います

 

私は日本の正社員は金額面では

虐げられていると考えています

 

まずはGDP推移と給与額の推移が

全く一致していないことが上げられます

なぜGDPと比べるかというと

GDPは経済主体の付加価値の総和

だからです

経済主体には企業も入りますが

我々働き手も経済学的には「家計」

と定義され含まれています

つまり我々働き手の労働も付加価値として

GDPに入ってくるということです

つまり、GDPと給与額の推移が

一致しないとおかしいわけです

 

では、GDPと給与額の推移はどのように

変わってくるのでしょうか?

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 ※国税庁民間給与実態統計調査(平成26年)より

 

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※SNA(国民経済計算マニュアル)に基づいたデータ

 

1995-2014の20年間で比べてみました

 給与額は一貫して右肩下がり2009に

ガタッと下落して

その後は少し持ち直して微増か横ばい

 

一方、GDP推移(※)は

1995-2008まで上がったり下がったり

の繰り返し、2009にガタッと下落し

持ち直して上昇トレンドに入っていって

いるのが見て取れます 

※名目GDPにしたのは給与額は絶対額で

 インフレ率は考慮していないため

 

この動きを見ても企業業績を

優先して、給与額はなおざりに

していることが見て取れます

 

 GDPの動きを見る限り530兆円ライン

を維持するように努力しているような

動きを見せていますが

給与額は一貫して下がり

かつての460-470万円ラインを

取り戻すような動きは見れません

 

アベノミクス効果も

企業業績・株価には効果が表れましたが

働き手側には何の実感もわかず

わずかな大手企業のベースアップが

ようやく達成できたに過ぎないです

 

次回は、アジアやアメリカの

事情をレポートして

いかに日本の働き手が金額面で

負担を強いられているかを

説明したいと思います。